リサイクル率約100% ATMリユース・リサイクル
セブン銀行ATMは、リユース可能な設計により累計13,000台以上を再利用しています。撤去されたセブン銀行ATMは、NEC(日本電気株式会社)が回収、清掃や動作確認を経て、新たな場所に設置することで、これまで累計13,000台以上をリユースしています。老朽化によりリユースができない場合は、プラスチック素材等としてリサイクルされ、リサイクル率約100%を実現しています。
Environment
ATM開発にあたっては、環境負荷低減のため消費電力の削減を追求し、低消費電力部品の採用や回路設計の見直しなどを通じ、サステナブルな姿を実現しています。
セブン銀行ATMは、リユース可能な設計により累計13,000台以上を再利用しています。撤去されたセブン銀行ATMは、NEC(日本電気株式会社)が回収、清掃や動作確認を経て、新たな場所に設置することで、これまで累計13,000台以上をリユースしています。老朽化によりリユースができない場合は、プラスチック素材等としてリサイクルされ、リサイクル率約100%を実現しています。

警備輸送にご協力いただいているALSOK株式会社は、CO2排出削減を目指し、車両の脱ガソリン化を進めています。セキュリティの観点から、重量と燃費に課題があった現金輸送車の軽量化も実現し、EV(電気自動車)の導入を進めています。これらの取組みを通じて、ATMサービスの現金輸送における環境負荷低減に取り組んでいます。

株式会社野村総合研究所に提供いただいているセブン銀行のデータセンター※で消費される電力は、100%再生可能エネルギー由来のものを使用しており、環境に配慮した運営が特徴です。
また、国際規格であるISO14001の認証を取得しており、環境管理の取組みも行っています。さらに、AI技術を活用してコンピューター室の空調設定を最適化するなど、エネルギー節約にも努めています。

セブン銀行ATMではご利用明細票の排出削減を通じた紙使用量の削減および車両出動回数の削減を通じたCO2排出量削減を実現しています。ご利用明細票の発行要・不要の選択ボタンの導入をはじめ、従来暗証番号相違や残高不足の際に発行されていた明細表を2021年度から廃止しました。この強制不発行の導入以前(2020年度)と比較すると、2024年度実績では明細表の排出量は年間で約2,000万枚削減、レシート切れによる車両出動回数は65%以上が削減されており、サプライチェーン全体での環境負荷低減を実現しています。

一般財団法人セブン‐イレブン記念財団と連携して、有志社員による環境保全活動に取組んでいます。東京都八王子市にある「高尾の森自然学校」では、生物多様性についての学習や森林整備など保全活動に取組みました。このような活動は、社員一人ひとりの環境意識の向上に寄与しています。

セブン銀行グループでは、重点課題の一つに「豊かな社会と地球の未来に貢献する」を掲げ、気候変動への対応を重要な経営課題の一つと位置づけています。
当社は2021年より気候関連財務情報開示タスクフォース(TCFD)への賛同を表明しています。今後も気候関連のリスクおよび機会に対して、具体的な対策を講じるとともに、当社グループ全体で脱炭素社会の実現に向けたさまざまな取組みを行ってまいります。
当社グループは、経営会議の諮問機関である「サステナビリティ委員会」を通じて、以下の活動を行っています。
・気候変動をはじめとする重要事項の協議。
・グループ各社の社会・環境課題への取り組み状況の把握。
・サステナビリティ情報の開示や外部評価への対応。
また、「リスク管理委員会」と連携し、取締役会で決定される「リスク管理基本方針」に基づき、気候変動による影響を含むリスクを統合的に管理・評価し、四半期ごとに全社リスク状況を確認しています。
両委員会はそれぞれ必要に応じて経営会議や取締役会へ報告し、経営の意思決定・監督機能を担いつつ、サステナビリティに関する基本方針や重要事項の決定、および業務遂行の監督を行う体制を整えています。

気候変動が自社の事業活動や収益等に与える影響を把握するため、主力事業であるATMプラットフォーム事業を対象としたシナリオ分析を2023年に実施。気候変動によるリスクおよび機会を特定し、財務インパクトを試算しました。

気候変動のシナリオ分析では、国際エネルギー機関(IEA)や気候変動に関する政府間パネル(IPCC)の報告書をベースとして2℃以下と4℃シナリオを想定し、それぞれの世界で当社ATM事業に与えるさまざまな要因を抽出し、財務的な影響を評価した上で、リスクと機会を特定しました。
| 項目 | 2℃以下シナリオ | 4℃シナリオ |
|---|---|---|
| 参照 シナリオ |
(2℃シナリオ) IEA Sustainable Development Scenario、IPCC RCP2.6 (1.5℃シナリオ) IEA Net Zero Emissions by 2050 | (4℃シナリオ) IEA Stated Policies Scenario、IPCC RCP8.5 |
| 対象年 | 2030年時点 | |
| 想定される 世界観 |
2100年時において、産業革命時期比で1.5℃未満の平均気温上昇が想定されるシナリオ。 カーボンニュートラル実現を目指し、気候変動問題を抑制するために現状以上の厳しい政策・法規制等が敷かれる。 |
2100年時において、産業革命時期比で3.2℃~5.4℃(約4℃)の平均気温上昇が想定されるシナリオ。 気候変動問題を軽減するための積極的な政策・法規制等は敷かれず、異常気象の激甚化が顕著に表れる。 |
| リスク・機会の 種類 |
評価項目 | 顕在時期 | 事業インパクト | 財務的影響 | ||
|---|---|---|---|---|---|---|
| 4℃ | 1.5℃ | |||||
| 移行 リスク |
政策・ 法規制 |
資源循環に 関する規制 |
中期~長期 |
● ATM筐体に使用している化石燃料由来プラスチックの流通・使用が規制され、バイオプラスチック等の代替材料への転換が必要となる ● リサイクル可能な材料・構造への転換が必要となり、対応コストが増加する |
− | 中 |
| 市場の 変化 |
原材料 コストの変化 |
中期~長期 | ● 原油価格の高騰により、ATM筐体に使用している化石燃料由来プラスチックの価格が増加した場合、製造コストが増加する | − | 中 | |
| エネルギー コストの変化 |
中期~長期 |
● 再生可能エネルギー需要の増加により、電力価格が上昇し、オフィスやデータセンターでの操業コストが増加する ● ガソリン代の高騰により、警送費等の費用が増加する |
− | 小 | ||
| 物理 リスク |
急性 | 異常気象の 頻発・激甚化 |
短期~長期 |
● 浸水によるATM不良、自然災害による現金輸送網の分断、ATM設置場所の営業停止による利用件数の減少など、主力事業であるATM事業の収益力が低下する ● 人々の外出機会の減少に伴う、ATM利用件数の減少により、収益が減少する |
大 | 中 |
| 慢性 | 平均気温の上昇 | 短期~長期 | ● オフィスや東西のデータセンターでの空調コストが増加する | 中 | 小 | |
| 機会 | 製品・ サービス |
環境配慮意識の 高まり |
中期~長期 |
● 省エネ性能に優れたATMの切り替え、リサイクル可能なATMへの関心の高まりにより、当社ATMへの代替需要が増加する ● ATMネットワーク全体での気候変動への取組みが進み、持続可能な社会インフラとしてのATMへの需要が高まる |
中 | 小 |
| 市場 | 平時・有事の 現金ニーズ |
短期~長期 |
● 気温上昇により、コンビニへの来店客数が増加し、ATM利用機会が増加する ● 災害発生時の適応策として、移動ATM車両派遣サービスの需要が増加する ● 災害発生時の現金ニーズが高まり利用件数が増加する |
中 | 小 | |
※短期:1年、中期:1年~5年、長期:5年~30年
また、シナリオ分析の結果、事業インパクトが大きいと評価された異常気象による当社設置ATMへの被害と影響については、ハザードマップから全国のATM設置場所で洪水・高潮の発生頻度や発生確率を割り出し、被害を受けた場合のATM実機の損害についてATM復旧費用および稼働停止による損失を算出し、財務インパクトを試算しました。
| 前提条件 | 試算項目 | 試算結果 (単位:百万円/年) |
|---|---|---|
| 2030年時点の4℃シナリオおよび2℃以下シナリオの両シナリオにおいて、異常気象の激甚化に伴い、洪水・高潮による物理的被害が増加。自社ATMは全国に多く展開しており、洪水・高潮の発生増加により、財務的な影響を大きく受けることが想定された。 | 治水経済調査マニュアル(国交省)などを参考に以下項目を試算した。 ● 浸水によるATM資産への被害 ● ATM復旧費用 ● ATM営業停止による損失額
|
805~1,408 |
気候関連のリスクおよび機会に対応し、当社グループでは脱炭素社会の実現に向けたさまざまな取組みを行っています。
| リスクの種類 | 評価項目 | 主な取組み | |
|---|---|---|---|
| 移行 リスク |
政策・ 法規制 |
資源循環に 関する規制 |
既存ATMの対応策
● ATMは設計段階から、リサイクル素材の導入やメンテナンスしやすい構造などを積極的に採用しています。不具合が起きた場合は、パーツごとの取替えやメンテナンスを行うなど、長く使えるような工夫も取り入れています。
● セブン‐イレブン店舗の改装・閉店や、第4世代ATMへの入替えに伴い撤去・回収したATMは、再利用可能な機体であればメンテナンスを行ってリユースするほか、パーツ単位でも再利用を行います。 ● 再利用ができない古くなったATMは、リサイクル業者を通じて再資源化し、リサイクル率約100%を達成しています。
次世代ATMの対応策
● 次世代のATM検討に向けては、新素材の発掘やリサイクル素材の研究・開発を視野に入れて産学連携などの取組みを進めています。
|
| 市場の 変化 |
原材料 コストの変化 |
||
| エネルギー コストの変化 |
● ATM内の現金を適正なレベルに維持するために、現在ではAIを活用して、ATMの利用状況を1台ごとに分析し、資金需要のタイミングを予測しています。その情報をベースに警送会社と協働で最適な現金輸送のルートおよび回数を確定し、輸送時のエネルギー使用量および排出されるCO2にも配慮した効率運用を実現しています。 ● 2022年には再生可能エネルギーだけで使用電力を調達しているデータセンターおよび持続可能に配慮したクラウドを併用し、2025年にはデータセンターのCO2排出量の完全ゼロ化を目指し、将来的なエネルギーコストの変化にも対応しています。 |
||
| 物理 リスク |
急性 | 異常気象の 頻発・激甚化 |
● 従来システム拠点を東西に分散させることで業務継続可能な態勢を構築しておりましたが、2021年に大部分の基幹システムをクラウドに移行、事業パートナーと連携しながら、システムの二重化や東西交互運用を継続することにより、災害時にも業務継続できる態勢を整えています。また、災害時においても、障害部位の迅速な切り離し対応やリモート保守環境の強化など障害時の早期復旧対策も強化しています。 ● ATM本体にUPS(無停電電源装置)を搭載して災害による停電に備える等の対策を講じています。 ● セブン‐イレブンとは、自然災害による被害を最小限にするため、災害発生エリアの店舗統括部署と事前に連携するとともに店舗の情報共有の仕組み「7VIEW」を活用してリアルタイムに状況を把握し、早期対応を図る仕組みを構築しています。 |
| 慢性 | 平均気温の上昇 | ● オフィスの服装をカジュアル化し、冷暖房機器の電力削減を推進しています。 | |
| 機会の種類 | 評価項目 | 主な取組み | |
|---|---|---|---|
| 機会 | 製品・ サービス |
環境配慮意識の 高まり |
● 2019年に導入を開始した第4世代ATMは、2025年3月までに全台の入替えが完了しました。開発当初から、お客さまや社会のニーズにより幅広く応えるため、機能や性能アップにとどまらず、社会・環境への貢献を高めることを目指しました。ATMの回路設計の見直しや各部品に徹底して低消費電力のものを採用するなどの事業パートナーとの協働により、第3世代ATMと比較して消費電力の40%削減に成功しました。第3世代ATMが設置されていた2019年3月末時点と比較して、総台数は3,598台増加しましたが、ATM全体のCO2総排出量は28.1%減少し、環境負荷の低減につながっています。 |
| 市場 | 平時・有事の 現金ニーズ |
● 自然災害による銀行店舗およびATMの被害を最小限にするため、金融機関からのATM代替が増加することも想定し、社会インフラとしてのATMサービスの拡充に努めています。 ● 大規模災害でATMが広範囲にわたって稼働できない場合には、移動ATM車両を派遣し決済インフラの提供を通じた地域支援に取組みます。 |
|
当社グループでは、気候関連リスクについて「リスク管理基本方針」内の統合的リスク管理方針として、リスク評価結果・モニタリングを通じて外部・内部環境の変化に即応した機動性の高いリスク管理を実践することを定めており、全社的なリスク管理体制の中で気候関連リスクを把握・管理するプロセスに組み込まれています。
一方、機会については、「サステナビリティ委員会」にて、重点課題の一つである「豊かな社会と地球の未来に貢献する」について各事業部やグループ各社での取組状況を定期的にヒアリングしており、グループ全体での環境への取組みを強化しています。また、2024年2月よりATM関連の主要事業パートナー3社と共同で「ATMパートナーサステナビリティ会議」を立ち上げました。これまで以上に環境負荷低減や社会課題解決に貢献できるATMネットワークの構築を目指し、サプライチェーン一体でサステナビリティ戦略を推進してまいります。
当社グループは環境負荷を定量的に把握するため、年度ごとにCO2排出量を算出しています。
従来はセブン銀行単体のみのCO2排出量を算定しておりましたが、Scope2においては算定対象範囲を拡大し、セブン銀行グループ連結での直近3年度(2022年度~2024年度)のCO2排出量を算定いたしました。
またScope1について、社用車の利用に係る移動燃焼をセブン銀行単体で算定いたしました。海外子会社4社でも社用車の利用がございますが、算定に必要な数値実績の把握が現状困難であることと、対象車両の台数が限定的であり、影響が軽微であると考えられることから、グループ連結での算定を行っておりません。今後、グループ連結でのScope3のCO2排出量算定に併せて、当社グループにおけるCO2排出量の目標設定について検討していく予定です。
Scope2の算定範囲は下記のとおりです。
| 国内 | 海外 |
|---|---|
|
● 株式会社セブン銀行 オフィス5拠点:東京都千代田区2か所、東京都墨田区、神奈川県横浜市、大阪府豊中市 ATM直営店3拠点:東京都新宿区※1、東京都港区、大阪府大阪市 ● 株式会社セブン・ペイメントサービス オフィス1拠点:東京都千代田区※2 ● 株式会社ACSiON オフィス1拠点:東京都千代田区※2 ● 株式会社バンク・ビジネスファクトリー オフィス3拠点:神奈川県横浜市、長崎県長崎市2か所 ● 株式会社ビバビーダメディカルライフ※3 オフィス1拠点:神奈川県大和市 ● 株式会社セブン・カードサービス※4 オフィス3拠点:東京都千代田区2か所※5、埼玉県さいたま市 |
● FCTI, Inc. (ダラス、アメリカ合衆国)※6 ● PT. ABADI TAMBAH MULIA INTERNASIONAL (ジャカルタ、インドネシア共和国) ● Pito AxM Platform, Inc. (マニラ、フィリピン共和国) ● ABADI TAMBAH MULIA INTERNASIONAL MALAYSIA SDN. BHD.(現:Reachful Malaysia Sdn. Bhd.) (クアラルンプール、マレーシア)※7 |
※1 2024年1月に閉店
※2 株式会社セブン銀行と同一の東京都千代田区のオフィスを利用
※3 2022年11月より子会社化(2025年5月より横浜市に移転)
※4 2023年7月より子会社化
※5 2025年1月より株式会社セブン銀行と同一の東京都千代田区のオフィスを利用。それ以前は東京都千代田区の別オフィスを利用しており、いずれの拠点も当該期間の算定対象範囲に含める
※6 2024年4月より移転。2024年3月以前はロサンゼルスのオフィスを利用
※7 2024年5月設立
算定方法として、GHGプロトコルを採用し、原則国内についてはマーケット基準(契約した電力メニューに基づく算定)、海外についてはロケーション基準(特定の地域の平均排出原単位に基づく算定)で算定しております。また一部電気使用量の実数把握が困難な拠点については、ロケーション基準手法の床面積推定値を用いて算定しています。
算定にはいずれもパーセフォニ社の炭素会計プラットフォームを活用しております。
(単位:t‑CO2)
| 2022年度 | 2023年度 | 2024年度 | ||
|---|---|---|---|---|
| Scope1 | 燃料の使用(移動燃焼)※セブン銀行単体 | 10 | 11 | 9 |
| Scope2 | 他社から供給された間接排出量/電気/熱などの利用 ※セブン銀行グループ連結 |
891 | 816 | 816 |
なお2021年度~2023年度のセブン銀行単体でのScope3での排出量は下記のとおりとなります。
| 2021年度 | 2022年度 | 2023年度 | ||
|---|---|---|---|---|
| Scope3 | カテゴリー1、5、6、7、12、13、その他 | 17,293 | 17,787 | 17,473 |