将来への価値創造

豊かな社会と
地球の未来に貢献する

取り組むべき社会課題

気候変動による気象災害や自然資本の損失など地球環境問題への対応は企業経営における喫緊の課題。また、金融機関としては、次世代に向けて、金融犯罪や詐欺の防止に加えて、電子決済やデジタル通貨など、新たな金融リテラシーの社会浸透も必要性を増す。

目指すべき姿

将来世代に向けて地球と社会の未来を引き継ぐために、企業市民として、金融機関として、セブン&アイグループの一員として、企業も社会も地球も持続可能であるためのさまざまな課題解決に取り組む。

次世代向け金融教育の推進・将来世代に向けた取組み

小学生向け金融教育プログラムの提供

学習指導要領の改訂により、次世代への金融教育が段階的に進んでいることから、株式会社ARROWSの学校授業提供サービス「SENSEI よのなか学」を通じ、全国2,000人以上の小学生に向け金融教育プログラムを提供しました。

提供したのは「修学旅行でのおこづかいのやりくりを考える」などお金について身近な視点で考えられるプログラムで、先生方からは「生徒が試行錯誤しながらお金の価値を考えられる、社会生活に活きる教材だった。」などのご好評をいただいたほか、小学生からは「買い物するときの注意点が知れて、これからの役に立つと思った。」などの感想をいただきました。

中高生向けの金融犯罪防止に関する講義を実施

金融犯罪の巧妙化・高頻度化が進む中、詐欺やマネー・ローンダリング等に用いるための不正な口座開設や銀行口座の売買が後を絶ちません。特に近年では、未成年者を含む若年層がSNS等を通じて安易に犯罪行為である口座売買に手を染めてしまうケースが多発し、社会問題になっています。

こうした金融犯罪を未然に防止するため、セブン銀行では金融犯罪対策部社員を学校へ派遣し、主に中高生を対象として、金融犯罪に関する講義を行う取組みを始めました。

現在は警察等と連携し、派遣先の学生に口座売買に関する啓発と金融犯罪に加担することへの注意喚起を行う取組みを行っております。将来を担うデジタルネイティブ世代に向けて、官民一体となって正しい知識を伝えることで、金融犯罪の未然防止に努めてまいります。

誰一人取り残されないために

「森の戦士ボノロン」絵本の発行・無料配布の取組み

2005年から「森の戦士ボノロン」に協賛し、セブン-イレブン店舗等で絵本を無料配布する取組みの支援を行っています。

「子どもが本を読みたくても読めないということがないよう、無料で絵本を届けたい」というきっかけで協賛しており、さまざまな方から温かい応援をいただいております。協賛を通じて読み聞かせ活動の支援も行っており、大人数での読み聞かせ会などでご利用いただける大型絵本の制作も行っております。

これからも「森の戦士ボノロン」を通じ、豊かな社会と地球の未来に貢献してまいります。

セブン銀行チャリティ・キャンペーンの実施

セブン銀行ATMでは目の不自由な方のATM利用を手助けする音声ガイダンスサービスを提供していることから、2010年からニッポン放送「ラジオ・チャリティ・ミュージックソン」に協賛し、目の不自由な方が安心して街を歩けるよう「音の出る信号機」を設置する募金を呼び掛ける取組みを応援しています。

毎年12月~1月にかけては「セブン銀行チャリティ・キャンペーン」を実施し、ATMを通じた募金やクリック募金の受付などさまざまな方法でラジオ・チャリティ・ミュージックソンへの寄付を募っております。

セブン銀行ATMでの募金受付サービスの提供

2021年からセブン銀行ATMで社会課題解決を行う団体への募金を受付けるサービスを提供しております。
「お客さまの生活の身近にあるセブン銀行ATMが募金箱代わりになることで、人と社会をつなぐお手伝いができるのではないか」というきっかけで生まれたサービスであり、2023年度からは常設先として5団体への募金が可能となっているほか、大規模災害発生時の募金受付も行っています。
サービスの提供開始以降、受付件数、金額とも着実に伸長しており、「募金を通じて社会貢献をしたい」と想いを持つお客さまが多くいらっしゃることをサービスの提供を通じ実感しております。
今後もお客さまとともに、社会課題解決に取り組んでまいります。

【募金可能な団体(2024年7月末現在)】

一般財団法人 セブン-イレブン記念財団、公益財団法人 日本ユニセフ協会、特定非営利活動法人 国境なき医師団日本、日本赤十字社、公益財団法人 世界自然保護基金ジャパン

  • 募金可能な団体は随時変更となります。募金する際にATMでご確認ください。

環境問題への取組みの拡充・拡大

気候変動への取組み

当社グループでは、地球温暖化は企業の持続可能性にも深刻な影響を及ぼすことから、気候関連リスクを重要な経営課題の一つと認識しております。
2021年12月に気候関連財務情報開示タスクフォース(TCFD)への賛同を表明しており、2023年には気候関連リスクおよび機会を把握するため、当社の主力事業であるATMプラットフォーム事業を対象にシナリオ分析を実施しました。気候変動が自社の事業活動や収益等に与える影響を分析し、具体的な対策を講じるとともに、ステークホルダーへの情報開示を拡充しております。

消費電力を抑えた第4世代ATM

2019年にリリースした第4世代ATMは、前世代となる第3世代ATMと比較し消費電力を40%削減しております。
これは新型ATMの開発時に機能や性能アップのみにとどまらず、社会・環境への貢献を高めることを目標として実現しました。
顔認証やマイナンバーカード等の読取機能などの高性能部品を採用しつつ、サステナビリティを実現できる未来のATMを目指すため、事業パートナーと協働しATMの回路設計の見直しや徹底した低消費電力部品の採用など、ATM開発でも環境負荷の低減を追求しております。

NECと共同でのATMリユース

日本電気株式会社(以下、「NEC」とする。)と共同でATMのリユースに取組み、資源の有効活用に努めております。

セブン銀行ATMは設計段階からリサイクル素材を導入していることに加え、不具合が起きた場合にパーツごとの取り換えやメンテナンスが可能な構造となっております。店舗の改装や閉店などに伴い撤去されるATMはNECが回収し、センサーや内部を徹底的に清掃し、動作確認を行っていただくことでリユースを実現しております。

これにより累計13,000台以上のATMをリユースしているほか、パーツ単位での再利用も実施しております。また老朽化により再利用が難しい場合、リサイクル業者を通じて再資源化します。こうした活動によりリサイクル率約100%を達成し、サステナブルなATMを実現しています。

環境に優しい現金輸送に向けて

ATMの現金輸送や障害発生時の駆け付け対応等で綜合警備保障株式会社に協力いただいております。
環境負荷低減への取り組みとして、現金輸送車両の安全性と軽量化の両立に向けた取り組みを進めるとともに、環境に配慮した車両の採用等を促進しています。
またAIによるデータ分析も活用しながら、最適な現金輸送計画を立てるなど、さまざまな工夫を通じてCO2排出量の削減に向けて取り組んでおります。

環境性能の高いデータセンターを利用

株式会社野村総合研究所に提供いただいているセブン銀行のデータセンター※で使用する電力は、再生可能エネルギー利用率100%を実現しているほか、環境マネジメントシステムの国際標準規格であるISO14001の認証を取得しております。
効率的かつ柔軟性の高い空調を実現できるよう設計・構築された環境性能が高いデータセンターであり、現在では当社のデータセンターの電気利用に係るCO2排出量はゼロとなっております。

  • 当社のデータセンターは株式会社野村総合研究所の提供する国内データセンター2か所と日本マイクロソフト株式会社が提供するパブリッククラウドプラットフォームになります。

具体的な取組み

重点課題に対する様々な形での取組みを記事形式でご紹介しています。