メッセージ

近年では経済格差の拡大、少子高齢化の進行、気候変動による異常気象の多発など、経済・社会・環境に関する課題が複雑に入組んでおり、企業を取巻く環境に大きな影響を及ぼしています。

セブン銀行グループではこうした背景を踏まえつつ「金融の枠を超えた幅広いニーズに対応できる社会インフラを提供できる企業」を目指し、多様化する社会課題の解決と新しい価値創造を通じて、未来世代につながるさまざまな取組みを実践しています。

2021年4月、創業20周年の節目に、セブン銀行グループは2つの大きな変革に取組みました。一つ目は「パーパス」(存在意義)の策定です。「経営理念」「社是」を会社の根幹として、セブン銀行は何のために存在するのか、我々が最も大切にすべき価値観はなにかを定めたことで、全社員が共通した意義のもと新しい社会価値の創造にチャレンジしています。

二つ目は従来のCSR活動からの脱却です。中期経営計画では「社会課題解決への貢献」を成長戦略の3本柱の1つと位置づけ、サステナビリティの考え方を長期的な経営戦略の根幹に置きました。従来のCSR・環境委員会はサステナビリティ委員会として生まれ変わり、サステナビリティ推進基本方針も全面的に刷新、より実効性の高い体制を構築したことで非常に有意義な活動が進んでいます。

2023年1月には創設以来絶対的かつ普遍的であった「倫理憲章」の内容を見直し、新しくセブン銀行グループ社員の行動指針となる「行動憲章」として生まれ変わりました。「行動憲章」では人権の尊重をはじめ遵守すべき項目が5つから7つに増えました。目まぐるしく変わる環境の変化に、企業も私たち社員も対応していかなければなりません。ですが、不透明な時代であっても「お客さま第一主義の実践」は私たちの原点として普遍的に取組むことを約束します。

セブン銀行のサステナビリティの推進については、2023年度は更に進化します。当社が定めた5つの重点課題の各項目に目標を定め、事業活動を通じた環境・社会課題への取組みを加速させます。また、サステナビリティに関する情報を積極的に開示し、ステークホルダーの皆様とともにSDGsの達成に貢献するとともに社会価値・企業価値の向上を目指します。

私たちセブン銀行グループは、セブン&アイグループが掲げる環境宣言『GREEN CHALLENGE 2050』を目指し、グループ各社と協働して環境負荷の低減に継続して取組みます。これからも、グループの一員として、社会のサステナビリティを考慮した事業活動を行ってまいります。

株式会社セブン銀行代表取締役社長

松橋正明