出費がかさむ原因とは?お金を用意する具体的な対処法と注意点も解説

毎月のようにお金が足りなくなってしまう、急な出費が続いて貯金が心もとないなど、お金の悩みを持つ方もいるでしょう。お金が足りなくなってしまうのは、収入や貯金より出費が多くなっているからです。このような状況から抜け出すには、日々のお金の流れを把握して出費がかさむ原因を特定し、出費を減らす必要があります。

また、急な出費でお金が必要になったときに備えて、いざというとき利用できる対処方法を知っておくのもおすすめです。

本記事では、日々の生活で出費がかさんでしまう原因や、急いでお金を準備したいときに知っておきたい対処法などをわかりやすく解説します。

恒常的に出費がかさむ原因

日頃から「お金が貯まらない」「出費が多い」と感じている場合、思いもよらぬ原因で出費がかさんでいる可能性があります。まずは家計の支出を洗い出し、出費がかさむ原因を特定しましょう。

ラテマネーの恒常化

ラテマネーとは、習慣で買っているカフェ・ラテのように、少額ながら普段何気なく使っているお金のことです。1回の支払いはわずかでも、積み重なるうちにいつの間にか大きな支出になり、家計を圧迫する原因になります。

ラテマネーは、ラテに限らず、タバコや自販機の飲み物、コンビニで買うお菓子、ゲームの課金、銀行のATM利用料などさまざまです。

必要な出費かどうかを考えずにお金を使っているなら、ラテマネーになっている可能性があります。

クレジットカードの浪費

クレジットカードは現金に比べて買い物をする心理的なハードルが下がりやすく、人によっては浪費の原因になります。一般財団法人ゆうちょ財団が実施した調査では、約2割の方がクレジットカードを使い始めてつい必要以上に買い物をするようになったと回答しています※1。

また、後払いのクレジットカードは、購入日と利用料金の引落日にタイムラグがあります。その仕組みも家計管理を難しくする一因です。

毎月の利用代金の引落しを負担に感じているなら、クレジットカードの使い方を見直す必要があるでしょう。

不要な固定費の存在

無駄遣いをしているつもりはないのに毎月のように出費がかさむと感じているなら、固定費の見直しが必要かもしれません。

固定費とは、家賃や水道光熱費、通信費、保険料などの毎月定額で生じる支出のことです。何もしなくても継続的に生じる出費であり、気づかないうちに家計の負担になっている恐れがあります。

「格安SIMに変える」「利用しないサブスクリプションサービスを解約する」「保険の契約内容を確認する」など、必要性の低い固定費があれば見直しを検討しましょう。

一時的に出費がかさむ原因

家計の支出には、日々の生活費のほか、毎年決まった時期に生じるものや自分ではコントロールできない急な出費もあります。

こうした一時的な出費に備えるには、生活費やそのほかの貯蓄とは別に、予備資金を確保しておくといいでしょう。

一時的ではあるものの、出費がかさみやすい主な原因を紹介します。

税金の支払い

会社勤めの方であれば所得税や住民税は給料から天引きされます。そのため、税金が出費という感覚はあまりないかもしれません。しかし、マイホームや自動車を持っていれば、自動車税や固定資産税などを負担に感じる方は多いのではないでしょうか。

これらの税額は、課税対象(自宅や自動車など)の評価額によっても変わりますが、通常数万円から数十万円単位の出費です。

支払い時期やおおよその金額は事前にわかるため、早めにお金を準備しておきましょう。

連休中の帰省や旅行

GWやお盆、年末年始などの長期連休は、帰省や旅行による支出が増える時期です。帰省や旅行には、新幹線や飛行機などの交通費、宿泊費、遊興費などでまとまったお金がかかります。

自分で内容を決められる出費のため、早めに計画して、普段の生活費とは別にお金の準備をしておくことが大切です。

冠婚葬祭

自分ではコントロールできない出費のひとつが、冠婚葬祭の出費です。ご祝儀やお香典のほか、礼服や喪服の購入費、会場までの交通費などがかかる場合もあります。

冠婚葬祭は相手との関係性によっても支出額は変わります。たとえば、結婚式のご祝儀の相場(友人や会社関係者などに対する場合)は平均3万円ですが、兄弟姉妹や親せき関係になると平均5万円から10万円かかります※2。

医療費

病気やケガでかかる医療費も、自分ではコントロールできない支出のひとつです。症状によってはあまり負担にならないケースもあるでしょう。しかし、入院や手術が必要になれば、出費がかさむ恐れがあります。

医療費が高額になった場合には、自己負担限度額を超えた医療費が払い戻される高額療養費制度があり、出費はある程度軽減されます。しかし、治療が長期化した場合や、働けず収入が減少した場合、経済的な負担は大きくなりがちです。

引越し

転勤などによる引越しも、大きな出費につながる原因です。

近畿運輸局によると、家族世帯が大阪市内から東京都に引っ越した場合にかかる費用の目安は304,500円です。オプションサービスの利用や繁忙期と重なった場合など、さらに高額になるケースもあります。

会社によっては転勤者に対する赴任手当や引越し費用の支給があります。しかし、実施する会社の割合は7割程度で、さらに支給額の平均は単身世帯で約20万円、家族世帯で約30万円です。会社からの補助で費用をまかないきれなければ、自分で負担しなければなりません※3。

一時的に出費がかさんだ場合の対処法

一時的に出費がかさんでお金が足りない場合は、状況にあった適切な方法で対処しましょう。

分割払いに変更する

分割払いなど、支払うタイミングを先延ばしにできるものがないか確認しましょう。一時的ではありますが、出費を遅らせてお金を準備する時間を作れます。

クレジットカードの場合、購入時は一括払いでも、あとからに分割払いに変更できる場合があります。ただし、分割払いへの変更には期限があり、分割手数料が発生する場合もあるので、利用は慎重に検討しましょう。

副業で収入を増やす

副業で収入を増やすのも一つの方法です。最近では、副業を解禁する会社が増えています。

データ入力や動画編集など、自宅にパソコンとインターネット環境があればすぐに始められるものもあり、終業後や休日を使って一時的に収入を増やせます。仕事で得た知識や経験を活かせば、副業で継続的に収入を得ることも十分可能です。

ただし、副業で年間20万円を越える収入を得ると、年末調整の対象になる会社員でも個人で確定申告が必要な点に注意が必要です。

フリマアプリで不用品を売る

家にある不用品を売ってお金に換える方法もあります。

リサイクルショップや質屋に直接持ち込む方法のほか、フリマアプリへ出品するのも選択肢のひとつです。手数料は取られますが、探し求めている方に買ってもらえれば、自分にとっての不用品が思わぬ高値で売れる可能性もあります。

クレジットカードのキャッシング枠を使う

クレジットカードをお持ちなら、カードに付帯しているキャッシング枠を利用して、提携のATMからの引出しや指定口座への送金でお金を借りられます。

ただし、利用金額に応じた利息やATM手数料などがかかる場合があります。また、「クレジットカードを持っていない」「カードにキャッシング枠を設定していない」などの場合には、新たに申込みや審査が必要です。

カードローンを申込む

一時的に生活費がかさんでお金が足りなくなるケースもあるでしょう。カードローンなら借りたお金の使用目的は問われず、生活費の補てんなどが目的でも、利用限度額の範囲内なら繰り返し借入れが可能です。利用には審査が必要ですが、一度契約しておけばいざというときにすぐお金を用意できます。

最近はWebやアプリからの申込みができるカードローンが増えています。24時間いつでも好きなタイミングで申込みができるうえ、融資までに時間がかからないカードローンもあります。

ただし、キャッシングと同様に、利息やATM手数料がかかる場合があります。利息や手数料はローン会社によって異なるため、公式サイトを確認してください。

カードローンでお金を借りる場合の注意点

カードローンは、出費がかさんだときに不足するお金を用意する方法として役立ちます。

しかし、金融機関からお金を借りるにあたって、いくつか注意しておきたいポイントがあります。

金利などの利用条件を確認する

カードローンは、提供している会社によって商品内容や利用条件が異なります。

たとえば、カードローンの上限金利は、銀行カードローンでは年率15%前後が多く、消費者金融のカードローンでは年率18%前後が多いといった違いがあります。なお、実際に適用される金利は、審査によって決まる契約者ごとの借入限度額によって異なります。

金融機関によっては公式サイトで借入れシミュレーションができるので、自分が無理なく返済できる条件なのかを確認して利用しましょう。

余裕があるときは繰上げ返済をする

カードローンで借りたお金は、毎月決められた金額ずつ複数回に分けて返済していくのが一般的です。利息は借入残高に金利をかけて計算されるため、借入残高が大きいほど、また返済期間が長くなるほど、利息の負担は大きくなります。

そのため、余裕があるときには、なるべく繰上げ返済して借入残高を減らすのがおすすめです。繰上げ返済をすれば返済期間が短縮され、支払う利息も抑えられます。

ただし、繰上げ返済に手数料がかかるカードローンもあるので注意しましょう。

返済計画を立てておく

提携ATMや口座振込ですぐにお金を借りられる利便性の高さはカードローンのメリットです。しかし、便利なあまり借り過ぎてしまうリスクもあります。

とくに注意したいのが、利用限度額の範囲内であれば繰り返し利用できる点です。返済を終える前に新たに借入れを行うなど、繰り返し利用するうちに借入残高がふくらみ、返済が追い付かなくなってしまうおそれもあります。

利用前に返済計画を立て、追加で利用したら計画を見直すなど、利用状況を常に把握し、計画的に利用することが大切です。

セブン銀行カードローンは原則24時間いつでもお借入れ可能

急な出費がかさんで対処が難しいときには、カードローンを利用した借入れも選択肢になります。

セブン銀行カードローンなら、お申込みからご契約までスマートフォンアプリの「Myセブン銀行」で完結し、最短翌日の融資が可能です。店舗まで行って申込む時間がない方、すぐにお金を用意したい方のニーズに柔軟に応えます。

契約後は原則24時間、全国のセブン銀行ATMやダイレクトバンキングサービスでお借入れやご返済が可能で、時間や場所を気にする必要はありません。借入れや繰上げ返済の手数料も無料です。

一時的に出費がかさんだときは状況にあった方法で対処しよう

日頃からお金が足りず悩んでいる方は、収入以上にお金を使ってしまっている可能性が高いです。まずは家計の状況を把握し、出費がかさむ原因を特定することから始めましょう。必要性の低いラテマネーや固定費が家計を圧迫しているようなら、見直しが必要です。

家計が黒字でも、冠婚葬祭が続いたり、病気やケガでまとまった出費が生じたりして一時的にお金が足りなくなることはあります。

急な出費がかさんで困らないためには、いざというときに使える「予備資金」を確保しておきましょう。一時的にお金が足りないときは、副業やフリマアプリで不用品を売って収入を得て補てんする方法もあります。

しかし、そんな時間はなく、すぐにお金が必要なケースもあるでしょう。このようなケースでは、カードローンが選択肢になります。カードローンを利用する際は、複数のカードローンを比較検討して、金利や利用限度額、使いやすさから、自分に合ったものを選びましょう。

この記事の監修者

竹国 弘城(たけくに ひろき)

RAPPORT Consulting Office (ラポール・コンサルティング・オフィス)代表

【HP】https://www.rapportco.com別ウインドウで開きます

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1級ファイナンシャルプランニング技能士、CFP®

名古屋大学工学部機械・航空工学科卒業。証券会社、生損保代理店での勤務を経て、ファイナンシャルプランナーとして独立。お金に関する相談や記事の執筆・監修を通じ、自身のお金の問題について自ら考え、行動できるようになってもらうための活動を行う。ミニマリストでもあり、ミニマリズムとマネープランニングを融合したシンプルで豊かな暮らしを提案している。趣味はサウナ(サウナ・スパプロフェッショナル)。