お金を借りる方法には何がある?借入先の種類や選び方、注意点などを解説

手元にお金がなく、お金を借りないといけない状況のとき、どこで借りれば良いのかわからず悩んでしまう方もいるのではないでしょうか。

本記事では、お金を借りる主な方法と、借りる方のニーズにあわせた選び方を紹介します。お金を借りるときの注意点も解説しているので、借入れを検討している方はぜひ参考にしてください。

お金を借りる方法

お金を借りるには、例えば次のような方法があります。

  • クレジットカードのキャッシング
  • カードローン
  • 目的別ローン(住宅ローン、マイカーローン、教育ローンなど)
  • 公的支援制度

お金を借りる方法によって、借りられるまでの時間や手続き、金利、返済方法などが違います。

また、「すぐにお金が必要」「できるだけ金利は低くしたい」など、お金を借りる方の状況によってニーズは異なります。

そのため、自身のニーズにあった方法を選ぶには、それぞれの方法の特長とメリット・デメリットの理解が欠かせません。

ニーズにあった借入方法の選び方

お金を借りる目的やニーズによって、適した借入方法があります。ここでは、次の4つのケースを例に、適した借入方法を紹介します。

  • すぐにお金を借りたい場合
  • 金利と借入れまでの期間のバランスを重視したい場合
  • 借りる目的が決まっている場合
  • 公的貸付制度の要件を満たしている場合

すぐにお金を借りたい場合

すぐにお金を借りたい場合は、「クレジットカードのキャッシング」や「消費者金融のカードローン」が候補に挙げられます。

クレジットカードのキャッシングは、クレジットカードに設定されたキャッシング枠の範囲内でお金を借りる方法です。

お持ちのクレジットカードにキャッシング枠が設定されていれば、提携ATMや口座振込で借入れが可能です。すでにクレジットカード発行時に審査が済んでいるため、借入時に審査が不要な点もメリットです。

クレジットカードのキャッシングのデメリットは、他のローンと比較して金利が高めな点です。また、お持ちのクレジットカードにキャッシング枠が設定されていなければ、設定の申込みと審査が必要になります。

消費者金融のカードローンは、主に個人向けに提供されているローン商品です。お金をスピーディに借りられる点が特長で、即日融資が可能な商品も提供されています。

消費者金融のカードローンは、銀行カードローンと比較して金利が高い傾向があります。

金利と借入れまでの期間のバランスを重視したい場合

早めにお金を借りたいが、なるべく金利は抑えたい方には、「銀行カードローン」が向いています。

銀行カードローンは都市銀行や地方銀行、ネット銀行などが提供する個人向けの融資サービスです。クレジットカードのキャッシングや消費者金融のカードローンよりも金利が低い傾向があり、金利負担を抑えられます。

ただし、借入れを申し込んだ当日には融資を受けられません。これは銀行の貸付けに警察庁データベースへの照会が義務付けられており、これに1営業日以上かかるからです。どうしても当日中にお金が必要な場合、銀行カードローンでは間に合いません。

銀行カードローンでも、あらかじめ利用を申込み、審査を受けて融資枠を設定しておけば、その範囲内で即日融資を受けられます。いざというときに備えて、銀行カードローンの融資枠を設定しておいても良いでしょう。

借りる目的が決まっている場合

自宅や車の購入など、お金を借りる目的が決まっている場合は、銀行やJA、ろうきんなどが提供している目的別ローンがおすすめです。

目的別ローンは資金の利用目的が定められており、その目的にお金を使うことを条件に融資を受けられます。例えば、次のような目的別ローンが提供されています。

  • 住宅ローン
  • マイカーローン
  • 教育ローン
  • リフォームローン
  • 福祉ローン

目的別ローンのメリットは、クレジットカードのキャッシングやカードローンに比べ、金利が低い点です。ローンの種類によって違いはありますが、住宅ローンでは1%を下回る低金利で利用できる商品もあります。

ただし、目的別ローンは、借りたお金を利用目的以外の用途に使えません。また、審査や手続きに時間がかかります。そのため、生活費の補てんなどを目的にお金を借りたい方や、すぐにお金を借りたい方には不向きです。

公的貸付制度の要件を満たしている場合

国や自治体は収入に困っている方や求職中の方などを対象に、無利子または低金利で融資を行っています。具体的には、次のような制度があります。

制度の名称 内容
生活福祉資金貸付制度 低所得者世帯や障がい者世帯、高齢者世帯が生活再建や介護、教育資金などに必要なお金を借りられる制度
臨時特例つなぎ資金融資制度 住居のない離職者を対象に当座の生活費を貸し付ける制度
求職者支援資金融資制度 職業訓練受講給付金を受給しても、受講中の生活費が不足する方を対象とした貸付制度
母子父子寡婦福祉資金貸付制度 配偶者がおらず、20歳未満の子どもを扶養している一人親の方などを対象とした貸付制度

国や自治体が実施する貸付制度のため、金利や返済期間などが借りる方の状況に配慮して柔軟に設定されています。

なお、借入れには各制度の要件を満たさなければならず、手続きに一定の時間がかかる点に注意しましょう。

病気やケガなどで働けず収入が得られない、働いても収入が少なく生活していけないなど、長期にわたって生活費が不足する方は、返済が必要な貸付けではなく、生活保護を受けたほうが良いケースもあります。まずは現在お住まいの地域を所管する福祉事務所の生活保護担当に相談してみましょう。

お金を借りるときに審査がある理由

お金を借りるときには、次のような理由で原則審査が行われます。

  • 返済能力を調べるため
  • 借り過ぎ・貸し過ぎを防ぐため(総量規制)

それぞれをくわしくみていきましょう。

お金を借りるときに審査がある理由①返済能力を調べるため

お金を借りるときに審査が行われるのは、借りる方の返済能力を調べるためです。誰にでも貸してしまうと、貸したお金を回収することができず「貸倒れ」のリスクがあります。

金融機関は貸倒れのリスクを回避するため、借入申込者の年齢、職業、勤務先、年収などの情報や、信用情報機関に登録されている個人信用情報をもとに、返済能力を審査します。なお、審査の詳細内容や基準は、一般には公表されていません。

お金を借りるときに審査がある理由②借り過ぎ・貸し過ぎを防ぐため(総量規制)

総量規制とは、借り過ぎ・貸し過ぎを防ぐために、貸金業者からの借入れを年収の3分の1までに制限する規制です。総量規制が適用される貸金業者は、すべての貸金業者からの借入残高が年収の3分の1を超えないかを、貸付け前に確認する必要があります。

なお、総量規制の対象となるのは、貸金業者である消費者金融のカードローンやクレジットカードのキャッシングなどです。銀行やJA、ろうきんなどでもローン商品を取扱っていますが、貸金業法上の貸金業者ではないので総量規制の対象になりません。

ただし、銀行などの多くは総量規制に準ずる自主規制を設けているため、いくらでも借入れられるわけではありません。

お金を借りるときの注意点

お金を借りるときの主な注意点は、下記の2つです。

  • 申込条件を確認する
  • 事前に返済計画を立てる

各注意点についてくわしく紹介します。

申込条件を確認する

クレジットカードのキャッシングやカードローン、目的別ローン、公的支援制度では、それぞれ申込条件があります。申込条件を満たしていなければお金は借りられないため、まずは条件をよく確認し、自身が利用できる方法を選びましょう。

例えば、セブン銀行カードローンの申込条件は下記のとおりです。

  • セブン銀行口座をお持ちのお客さま(個人)
  • 契約時の年齢が満20歳以上満70歳未満のお客さま
  • 一定の審査基準を満たし、当社指定の保証会社(アコム株式会社)の保証を受けられるお客さま
  • 外国籍の方は永住者であること

申込条件とあわせて、必要書類も確認しましょう。

例えば、セブン銀行カードローンの申込みに必要な書類は以下のとおりです。

国籍 申込みに必要な書類(以下のいずれか1点)
日本国籍の方 運転免許証、運転経歴証明書、マイナンバーカード、健康保険証
外国籍の方 在留カード(特別永住者証明書)

必要書類に不備があると、書類の再提出などで時間がかかる場合があります。書類を提出する際は不備がないかをしっかり確認しましょう。

事前に返済計画を立てる

お金を借りる場合は、事前に返済計画を立てておきましょう。返済計画を立てずに借りてしまうと、返済できなくなり、さらに状況を悪化させてしまうおそれがあります。

多くの金融機関では返済シミュレーションができるサービスを提供しているため、返済計画を立てる際に活用すると良いでしょう。

特に、初めてお金を借りる方は返済額や返済期間をイメージしにくいものです。返済シミュレーションを活用すれば、毎月の返済額や完済までどのくらいかかるかを簡単に把握できます。

スマートフォンアプリで最短翌日に借りられる「セブン銀行カードローン」

はじめてお金を借りる方やどの金融機関でお金を借りるか迷っている方は、セブン銀行カードローンを候補にしてみてはいかがでしょうか。

セブン銀行カードローンは、セブン銀行が提供する個人向けのカードローンです。手続きはWebやスマートフォンアプリ(Myセブン銀行)上で完結し、最短で翌日にお金を借りられます。

また、全国のセブン - イレブン等に設置されているセブン銀行ATMを使い、手数料無料でお金を借りられます。ダイレクトバンキングにも対応しており、場所や時間に縛られずにお金を借りられることもメリットのひとつです。

返済に関しても、全国のセブン銀行ATMやダイレクトバンキングサービスで原則24時間365日行えるため、手元のお金に余裕ができたタイミングで返済できます。

お金を借りるときは目的にあった方法で無理なく計画的に

お金を借りるには、キャッシングやカードローン、目的別ローンや公的貸付制度など、さまざまな方法があります。それぞれに特長があるので、自身の目的やニーズにあった借入方法を選ぶことが大切です。

また、借りたお金は必ず返済しなければなりません。返済シミュレーションなどを活用し、事前に返済計画を立て、無理なく返済できることを確認してから借りるようにしましょう。

この記事の監修者

竹国 弘城(たけくに ひろき)

RAPPORT Consulting Office (ラポール・コンサルティング・オフィス)代表

【HP】https://www.rapportco.com別ウインドウで開きます

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1級ファイナンシャルプランニング技能士、CFP®

名古屋大学工学部機械・航空工学科卒業。証券会社、生損保代理店での勤務を経て、ファイナンシャルプランナーとして独立。お金に関する相談や記事の執筆・監修を通じ、自身のお金の問題について自ら考え、行動できるようになってもらうための活動を行う。ミニマリストでもあり、ミニマリズムとマネープランニングを融合したシンプルで豊かな暮らしを提案している。趣味はサウナ(サウナ・スパプロフェッショナル)。