カードローンを上手に返済するコツは?完済を早めて利息を抑えるポイントを解説

カードローンの返済には、毎月の返済日に決められた金額を返済する「約定返済」と、好きなタイミングで任意の金額を返済する「繰上げ返済」があります。

こまめに繰上げ返済を行えば、約定返済だけを続けるときと比べて返済期間が短くなり、利息額を抑えられます。

本記事では、カードローンの返済の種類や返済方法を解説したうえで、無理なく返済するためのコツを解説します。返済を早く進めたい、利息の負担を抑えて効率よく返済したい方は、ぜひご覧ください。

カードローンの返済の種類

カードローンの返済の種類は、以下の2種類です。

  • 約定返済(月々のご返済)
  • 繰上げ返済(随時返済)

約定返済

「約定返済」(月々のご返済)は、カードローンの契約にもとづき、毎月の返済日に決められた金額を返済することです。

約定返済日や約定返済額の決まり方はカードローンによって異なり、カードローンによっては、約定返済日を選択できる場合もあります。

約定返済の方法は、銀行口座から自動で引落される口座引落しやATMなどです。

口座引落しで返済する場合は、返済日の前日までに約定返済額以上の金額を入金しておきましょう。また、約定返済日が土・日・祝日など金融機関休業日の場合は、金融機関の翌営業日に引落されるのが一般的です。

ATMで返済する場合は、約定返済期間内に入金しましょう。

繰上げ返済(随時返済)

「繰上げ返済」(随時返済)とは、約定返済とは別に、好きなタイミングに任意で行う返済です。繰上げ返済は、さらに以下の2つに分けられます。

  • 一部返済
  • 全額返済

「一部返済」は、任意の金額(一部)を返済する返済方法です。一方、借入残高・利息をすべて返済することを「全額返済」といいます。

繰上げ返済の主な方法は、ATMやインターネットバンキング、振込みなどです。

一部返済の場合、任意の金額を返済できますが、返済方法ごとに返済できる単位が異なります。一方、全額返済は借入残高と利息をふくめた全額を返済するため、返済額が毎日変わります。全額返済を行う場合は、返済当日の金額を確認しましょう。

カードローンを無理なく返済するコツ

カードローンで借入れをすると、元金に利息を加えた金額を返済しなくてはなりません。カードローンの返済を無理なく行うために、以下のコツを押さえましょう。

  • 利息の仕組みを理解する
  • 返済シミュレーションで計画を立てる
  • 手数料がかからない方法で返済する
  • 繰上げ返済を利用する
  • 返済サポートを利用する

利息の仕組みを理解する

カードローンの返済を計画的に行うには、利息額や返済額を把握することが重要です。「利息」とは、借入れしたお金に対する使用料として借りた人が貸した人に対して支払うお金のことで、以下の式で算出します。

借入残高×借入利率×経過日数/365日=発生する利息の額

上記のように、カードローンの利息は、1年を365日として日割りで計算します。初回借入日の翌日または前回返済日の翌日から返済日当日まで、1日ごとに利息がかかる仕組みです。一般的に、借入日当日は利用日数にはふくまれません。

返済が長期化すれば利息の負担が大きくなるため、計画的に返済しましょう。

返済シミュレーションで計画を立てる

カードローンを利用する際は、借入れの前に返済シミュレーションで返済計画を立てましょう。

返済シミュレーションとは、借入金額や金利を入力することで、返済額や返済回数を試算できるツールです。カードローンを提供している金融機関のホームページで公開されており、誰でも利用できます。

また、追加で借入れをすれば、利息額や返済額が変わります。追加借入れをしたときも返済シミュレーションを利用し、返済計画を立て直しましょう。

手数料がかからない方法で返済する

カードローンの返済は、なるべく手数料がかからない方法で行いましょう。多くのカードローンは、複数の返済方法から都合にあわせて選択できます。

  • 口座振替
  • インターネットバンキング
  • ATM
  • 振込み

ただし、返済の際にATMご利用手数料や振込手数料がかかる場合があるため、事前の確認が必要です。

カードローンの返済をする際、ATMによっては取引金額に応じたATMご利用手数料がかかる場合があります。また、振込みで返済する場合は、金融機関所定の振込手数料を負担することが一般的です。

こまめに返済する場合、そのたびに手数料がかかると負担が大きくなるため、返済方法を工夫しましょう。口座振替やインターネットバンキングによる返済なら、一般的に手数料はかかりません。

なお、ATMご利用手数料は、借入れの際にも必要な場合があります。

繰上げ返済を利用する

手元のお金に余裕があるときは、繰上げ返済を利用しましょう。約定返済だけを続けるときと比べて元金の減りが早くなるため、返済期間を短縮でき、利息負担を抑えられます。

ただし、無理な繰上げ返済は生活を圧迫し、新たな借入れにもつながる可能性があります。また、繰上げ返済をしても、通常どおり約定返済は行われます。

繰上げ返済によって約定返済を行うことが難しくなったり生活が苦しくなったりしないよう、無理なく支払える範囲での返済を心がけましょう。

返済方法によっては、1円から繰上げ返済できる場合もあります。まとまった金額を用意できなくても、少額ずつこまめに返済できます。

返済サポートを利用する

確実に返済するために、返済サポートを活用しましょう。

たとえば、カードローンによっては、返済日をメールでお知らせするサービスを提供しています。返済日通知のメールを受信できるようにしておけば、入金忘れによる返済遅延を未然に防げます。

迷惑メール対策などで受信制限を設定している方は、メールを受信できるよう設定を変更しましょう。

また、スマートフォンアプリなどをこまめに確認し、返済日や返済額などを把握することも大切です。

カードローンで繰上げ返済するためのお金を用意するコツ

無駄な支出が多いなどで手元のお金に余裕がないと、カードローンの繰上げ返済を効果的に利用できません。そこで、カードローンの返済負担を抑えたい方に向けて、お金を用意するコツを解説します。

  • 家計の収支を把握する
  • 固定費を見直す
  • 食費を節約する
  • 不要な物を売却する

家計の収支を把握する

手元にお金が残らない方は、何にいくら使っているのかを把握しましょう。

家計簿アプリなら、手間なく日々の支出を可視化できます。レシートを撮影するだけで家計簿に取り込めるものや、金融機関口座・クレジットカードと連携できるスマートフォンアプリを利用すれば、家計簿をつけることが苦手な方でも継続しやすいでしょう。

固定費を見直す

固定費を見直せば継続的に支出を減らせるため、まとまったお金を用意できる可能性があります。

以下は、毎月かかる固定費の一例です。

  • 住居費(家賃や住宅ローン返済費)
  • 光熱費
  • 通信費
  • 保険料

たとえば、通信会社の乗り換えで月々2,000円安くなれば、年間で24,000円の節約になります。利用頻度の低いサブスクリプションサービスがある場合なども、解約を検討しましょう。

食費を節約する

食費は、変動費のなかでも比較的大きな割合を占める支出です。食費を抑えるには、以下のような方法があります。

  • 外食やデリバリーの回数を決めておく
  • 食費の目標額を事前に決めておく
  • コンビニの利用頻度を減らす
  • 決まったお店で買い物をしてポイントを貯める

変動費は、月によって金額が変動する支出です。あらかじめ立てた予算内でやりくりし、なるべく無駄な支出を抑えましょう。

不要な物を売却する

フリマアプリやリサイクルショップなどで不要な物を売却する方法もあります。近年は、スマートフォンひとつで不要品を気軽に出品できるサービスが増加しています。

また、すぐにお金を受取りたい場合は、リサイクルショップに持ち込むことも検討しましょう。リサイクルショップなら、その場で査定してもらえます。

カードローンの返済が遅れるとどうなる?

計画を立てずにカードローンを利用すると、返済に間に合わなくなることがあるかもしれません。

返済に関する金融機関からの連絡を放置すると、事態は悪化します。返済に間に合わないと分かった時点で、なるべく早く金融機関に連絡を入れましょう。

返済に遅れると、その状態が解消されるまで新たな借入れはできません。ほかにも、以下のようなリスクが生じます。

  • 遅延損害金が発生する
  • 信用情報に遅延の情報が登録される
  • 一括返済を求められる可能性がある

遅延損害金が発生する

遅延損害金とは、返済が遅れた場合に延滞した日数に応じて支払う賠償金です。返済に遅れると、その翌日から1日ごとに遅延損害金がかかります。計算式は以下のとおりです。

延滞している金額×遅延損害金年率÷365日(うるう年は366日)×延滞日数

返済が遅れるほど遅延損害金の金額も大きくなるため、注意しましょう。また、遅延損害金利率は、通常の金利よりも高い場合があります。

信用情報に遅延の情報が登録される

カードローンの契約内容や支払状況は、信用情報として登録されており、延滞の履歴も一定期間残ります。

ローンやクレジットカードの審査では、各金融機関が申込者の信用情報を照会し、これまでの取引に問題がないかどうかを確認します。延滞の情報が登録されていると、審査に影響を与える可能性が高くなるため注意しましょう。

一括返済を求められる可能性がある

金融機関からの連絡に対応せず滞納を続けると、カードローンを強制解約され、残債の一括返済を求められる場合があります。

強制解約されると、新たな借入れができなくなります。また、信用情報として登録されるため、ほかのカードローンの審査に通過することも難しくなるでしょう。

さらに、一括返済をせず放置していると、法手続きを経て最終的には給与などの財産を差押さえられるおそれもあります。

セブン銀行カードローンはお借入れ・ご返済ともに手数料が無料

セブン銀行カードローンは、「約定返済」に加えて、いつでも「随時のご返済」(任意返済)が行えます※。

全国のセブン-イレブン等に設置されているセブン銀行ATMまたはダイレクトバンキングを利用し、原則24時間365日いつでもご返済が可能です。曜日や時間帯にかかわらず、お借入れ、ご返済手数料はかかりません。

随時のご返済で一部返済した金額はすべて元金に充てられるため、返済期間を短縮でき利息の軽減につながります。セブン銀行ATM(口座振替え)、またはダイレクトバンキングサービスなら1円からご返済いただけるので、ぜひご利用ください。

また、セブン銀行カードローンは、お申込みからご契約までスマートフォンアプリ「Myセブン銀行」で完結でき、最短翌日のお借入れが可能です。

  • 月々のご返済が遅れている場合、随時のご返済はできません。

カードローンの返済は無理なく計画的に

カードローンの返済は、毎月の決められた「約定返済」と任意のタイミングで追加返済する「繰上げ返済」の2種類です。

繰上げ返済をすれば、約定返済だけを行うときと比べて返済期間を短縮でき、利息負担を抑えられます。

ただし、繰上げ返済をしても通常どおり約定返済は行われます。手元のお金に余裕があるときは、無理なく支払える範囲でこまめに繰上げ返済を行いましょう。

この記事の監修者

竹下 昌成 (たけした あきなり)

  • 大家業、TAC講師、竹下FP事務所代表
  • CFP、宅地建物取引士、貸金業務取扱主任者、住宅ローンアドバイザーほか
  • 1971年生まれ。兵庫県西宮市在住。立教大学卒業後、地銀やノンバンク、住宅メーカーFPを経て現職。30歳から大家業をスタート、45歳でFIRE。年間家賃収入3,600万円。得意分野は住宅購入と不動産投資。
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