株式会社松屋フーズホールディングスさま

株式会社松屋フーズホールディングスさま
店舗の入金業務負担を軽減!売上金の資金管理の手間も大幅カット

入金専用カードを使って、セブン銀行ATMから原則24時間365日、売上金を入金できるセブン銀行の「売上金入金サービス」。お近くのセブン‐イレブンやショッピングモール内のATMから手軽に入金でき、現金管理のリスクや入金事務の負担を軽減できるサービスです。

「松屋」などの外食チェーンを国内外に展開する株式会社松屋フーズホールディングスさまでは、店舗の売上金の入金に、セブン銀行の売上金入金サービスをご利用いただいています。キャッシュレス化の時代においても、飲食店ではまだまだ現金決済のお客さまが多い中、売上金入金サービスはどのような効果を発揮しているのでしょうか。
株式会社松屋フーズホールディングスの財務経理部・西川さんに、セブン銀行のバンキング統括部・三谷と共にお話を伺いました。

ロードサイドの店舗運営では入金作業の負担が課題に

――牛めし定食の「松屋」をはじめ、ご存じの方も多いと思いますが、あらためて松屋フーズホールディングスさまの事業内容について教えてください。

株式会社松屋フーズホールディングス 財務経理部西川さん

西川:松屋フーズホールディングスは、全国展開する「松屋」をはじめとした外食事業を中心に、とんかつ、カレー、寿司、ラーメンなど、幅広い飲食ブランドを国内外で展開しています。昭和41年に1軒の中華飯店からスタートし、お客さまに喜ばれる店づくりを目指して歩んできました。現在では1,383店舗(6月末時点、FC、海外店舗含む)の店舗を運営しています。定番の牛めしから期間限定メニューまで、おいしさと栄養バランスを追求したラインナップをお届けできるように日々努力しています。

――たくさんの店舗を運営される中で、売上金の入金についてはどのような課題がありますか?

西川:新しく店舗を出店するときは、まずお客さまのニーズを最優先にして立地を決めるので、正直なところ、入金先があるかどうかまではあまり考慮していません。そのため、出店が決まってから「近くに金融機関がない」「入金先が見つからない」といった課題が出てくることがあります。

また、既存の店舗でも、近くの金融機関の支店が移転や閉鎖になってしまって、急に入金先がなくなるということが実際に起きていました。

――例えば「松屋」は、駅前など立地のいい場所に店を構えている印象です。入金先に困ることはあるのでしょうか。

西川:駅前の商業ビル内に入居する「ビルイン型」の店舗が中心でしたが、コロナ禍を経て、幹線道路沿いなど交通量の多い場所に出店する「ロードサイド型」の店舗にも力を入れています。

ただ、ロードサイド店舗の場合、徒歩圏内に金融機関がないことも多く、駅前の金融機関まで自転車で15分以上かかるケースもあります。そうなると、入金作業のためだけに駅前まで行くのは、かなりの負担になります。入金は店舗の責任者が担当するため、その間は店舗を離れることになり、結果として店舗の「運営力」が下がってしまいます。また、移動中に交通事故のリスクもありますし、雨の日や暑さ・寒さの厳しい日には、従業員への負担もさらに大きくなります。

――店舗の「運営力」とは何ですか?

西川:私たちは、調理のスピードや商品の補充、接客などをスムーズにこなす力を総合して「運営力」と呼んでいます。つまり、「お店をまわす力」ですね。責任者が店舗にいるかいないかで、この運営力は大きく変わってきます。また、責任者が不在の間にお客さまとトラブルが起きた場合、その場で対応できないというリスクもあります。入金のために30分以上店舗から離れるというのは、店舗運営上の負担です。

入金先が遠いと、従業員の作業的な負担が増えるだけでなく、運営力が下がることで店舗全体の生産性にも影響が出てしまうんです。

「千円札が多くなる」外食業特有の課題に対応した提案が導入の決め手

――売上金入金サービスに注目したきっかけを教えてください。

西川:弊社の店舗と同じく、ロードサイドに出店しているセブン‐イレブンや、ショッピングモール内に設置されているセブン銀行のATMから入金できることに、魅力を感じました。特に、ロードサイド店舗における入金に課題があったので、入金作業を効率化できるのではという期待を持ちました。

さらに、原則24時間365日いつでも入金できる点も大きなメリットです。土日・祝日でも入金が可能ですし、売上金を店舗に長時間保管するリスクを減らすことができます。金融機関のATMのように営業時間を気にせず利用できることで、店舗担当者の負担も軽減できるのではないかと考えました。

――セブン銀行から具体的な説明を受けて、売上金入金サービスのどのような点に魅力を感じましたか?

西川:券売機を設置している店舗では、「後ろの人を待たせたくない」という心理から、千円札をさっと入れて会計を済ませるお客さまが多く、結果的に千円札が溜まりやすくなります。売上金を金融機関のATMで入金する際、千円札が多いと1回でお札が入りきらず、2~3回に分けて入金しなければならないこともよくありました。このとき、手数料が「1回あたりいくら」という設定だと、1回の入金作業で何度も手数料が発生してしまいます。

一方で、手数料が「1日あたりいくら」というパターンの場合、コストを抑えるために3~4日分の売上金をまとめて入金しようとする店舗も出てきてしまいます。そうなると、現金を店舗内で数日間保管するリスクが生じます。

こうした、外食業ならではの入金に関する課題をセブン銀行さんに相談したところ、「1回いくら」「1日いくら」ではない個別のサブスクリプション型の料金をご提案いただきました。その内容であれば、原則24時間365日いつでも入金できるメリットを最大限に活かせると感じ、導入を決めました。

硬貨が入金できない課題への対応は「店舗間での両替」

――導入はスムーズに進みましたか?

西川:最初は、比較的近いエリアに密集している3店舗で、トライアルとして導入をスタートしました。ちょうど、利用していた金融機関がなくなるタイミングでもありました。

売上金入金サービスの導入自体はとてもスムーズで、これまで金融機関で通帳を使って入金していたのが、セブン銀行ATMで入金カードを使う形に変わっただけだったため、現場としても特に違和感なく利用できたようです。実際、各店舗への案内も簡単なマニュアルだけで済み、問題なく導入が進んでいます。

――マニュアルではどのような内容を伝えているのでしょうか。

西川:マニュアルには、原則24時間365日入金できるといったサービスの特徴や、入金頻度の目安、入金カードの利用方法などを簡単に伝えています。また、セブン銀行ATMには硬貨を入金できないので、硬貨が溜まってしまったときの対応についてもふれています。

――硬貨が溜まってしまったときはどう対応しているのですか?

西川:先程もお話したとおり、券売機を利用する店舗では千円札を使うお客さまが多いため、基本的には硬貨はあまり溜まりません。硬貨が溜まってしまったときには、店舗間で両替するなどして対応しています。

一方、硬貨をまとめて投入できるセルフレジを導入している店舗では、硬貨を使うお客さまが多いため、お札よりも硬貨が溜まりやすくなります。そのため、セルフレジを導入している店舗では、セブン銀行ATMの硬貨を入金できない点がネックとなり、売上金入金サービスの利用を別の店舗に移すことで対応したこともありました。

このように、実際に店舗で使ってみて初めて気づくこともあります。売上金入金サービスは、店舗の状況に合わなければ、入金用のカードをほかの店舗に移すことで、サービスを利用する店舗を変更できます。この柔軟さは魅力ですね。

売上金を親口座で一括管理でき、資金移動の業務が効率化

――売上金入金サービスの導入後の成果については、期待どおりでしょうか?

西川:導入している店舗では、入金先が店舗の近くになったことで、入金作業にかかる時間を短縮できたのが、何より大きな成果だと感じています。また、「いつでも入金できるので、大型連休や年末年始に売上金を店舗に置いておく不安がなくなった」という声も現場から上がっています。

本社の財務としても、店舗の売上金を取りまとめる作業が楽になりました。店舗ごとに異なる金融機関の口座を使っていたため、毎月、システムで一括照会や一括資金移動をしているものの、その口座数から、とてつもなく時間のかかる作業が発生していたんです。

売上金入金サービスを導入した店舗の売上は、セブン銀行の親口座に集約されるため、入金状況がリアルタイムで確認できますし、資金移動も一回で行えるようになりました。結果として、毎月の作業時間が削減されており、想定以上の副次的効果を実感しています。

――セブン銀行としては今後どのようなサポートを予定していますか?

株式会社セブン銀行 バンキング統括部 三谷

三谷:売上金入金サービスに関するサポートはもちろんのこと、セブン銀行の法人口座を活用した便利なサービスについても活用いただけるように、今後さらにご支援していきたいと考えています。

例えば、松屋フーズホールディングス様の店舗でも導入されているスポットワーカー(1日や数時間単位で働くスタイル)について、業務終了後にすぐ給与を振り込める「リアルタイム振込」サービスなどがあります。働く方にとって、給与がすぐに支払われることは安心感やモチベーションにつながり、企業側にとっても採用力の向上やリピーターの確保といったメリットが期待できます。間接的なご利用にはなりますが、こうした点からもご支援が可能となります。

今後も、松屋フーズホールディングスで働く皆さまのお役に立てるようなサービスをご提案していければと思っております。

――最後に、売上金入金サービスに今後期待することについてお聞かせください。

西川:売上金入金サービスについては、本社が一律に導入を指示するのではなく、店舗側から希望があった場合に導入を決める方針を取っています。店長の異動などのタイミングで、店舗の希望をあらためて確認することもありますが、あくまで店舗主導での判断です。

やはり、導入の際に重視されるのは「入金先がどれだけ近くにあるか」という点です。セブン銀行のATMが店舗のすぐ近くに設置されていることは、導入を決める上で大きなポイントになります。

一方で、硬貨の入金ができないという課題もあるため、その点についてのサポートが充実していれば、店舗としてもより導入を前向きに検討しやすくなるのではと感じています。

三谷:セブン銀行のATMは現在、全国に28,000台以上設置されていますが、今後もさらに設置箇所を拡大し、より便利にご利用いただけるようになる予定です。今後も、売上金入金サービスをより使いやすく、ご期待に応えられるサービスとして進化させていけるよう、引き続き取り組んでまいります。