2025.4.15
よりサステナブルな事業へ。パートナー企業一体での挑戦
皆さん、こんにちは!セブン銀行 STORY of PURPOSE編集部です。
昨今耳にすることが増えた「サステナビリティ」という言葉。経済活動を、社会面・環境面ともに持続可能な形で発展させるための概念として使われています。
セブン銀行でも創業以来、事業活動を通したサステナビリティの推進に取組んできました。今回はその中でも、パートナー企業と協同して行っている取組みについて、能勢・井上・花木に話を聞きました。
目次
そもそも、サステナビリティを推進しているのはなぜ?
「サステナビリティ(sustainability)」とは、「sustain(持続する)」と「able(〜できる)」が組み合わされた言葉で、日本語訳は「持続可能性」。国連の「環境と開発に関する世界委員会」では、「将来の世代の要求を満たしつつ、現在の世代の欲求も満足させるような開発」と定義されています。
―セブン銀行では、なぜサステナビリティを推進しているのですか?
能勢:企業として持続可能な社会づくりの担い手となるために、事業全体でサステナビリティを実現していこうという想いが前提にあります。
その中で、弊社のメイン事業であるATM事業が社会・環境課題の解決に貢献しながら、持続的成長につながるよう、さまざまな取組みを行なっています。

ブランドコミュニケーション部長 能勢 恵美
花木:他社含めさまざまなATMがありますが、“セブン銀行のATMを広めることが、地球を良くすることに繋がる“という世界を目指しているのです。
―具体的にはどのような取組みをしていますか?
花木:ATM使用時の消費電力を減らしています。
新型ATMを開発する度に消費電力を少なくし、使いやすさはそのままに、効率の良い動かし方をすることで省エネルギー化を実現しています。

環境問題に貢献しながら、コンビニオーナー様の電気代負担軽減など多方面でメリットを生み出している
井上:現金の輸送においても、CO2排出量を削減しています。AIを使って、最も効率的なルートでATMを回るようにしたり、輸送の回数自体を減らしたりしていますよ。

ATMオペレーション統括部長 井上 澄人
花木:他にもさまざまな取組みを行なっていますが、弊社の力でだけは限界があります。
そこで、さらなるサステナビリティ推進のために、ATM事業で提携しているパートナー企業各社と力を合わせて取組むことになりました。

ATMソリューション部 ATM開発グループ長 花木 美穂
―社外に目を向けたのはなぜですか?
能勢:昨今サステナビリティの分野では、“コレクティブインパクト”という言葉がよく聞かれます。
「個別では解決できない社会問題に、さまざまな分野の人が協力して取組むことで得られる成果」のことです。
私たちもサプライチェーンに関わるパートナー企業と協働することで、すでに社会インフラとして定着しているATMを通じて、さまざまな課題解決や新たな価値創造ができるのではないかと考えました。
パートナー企業と協力し、悩みながらも愚直に取組む
―まずは、連携しているパートナー企業について教えてください。
能勢:以前からATM事業を協業いただいている主な3社です。
・綜合警備保障株式会社(以下「ALSOK」とする)

セブン銀行ATMにおける現金の補充・回収と、障害発生時の駆け付け対応などで協力いただいている
・株式会社野村総合研究所(以下「NRI」とする)

「データセンター」で全国のセブン銀行ATMの取引を処理するコンピューターシステムを運用いただいている
・日本電気株式会社(以下「NEC」とする)

共同で次世代ATM開発やATMリユース・リサイクルに取組んでいただいている
―どのような流れで連携が決まったのですか?
能勢:弊社からATM事業におけるサステナビリティを一緒に考える機会を作りたいとお声がけしたところ快く賛同いただき、2023年に『ATMパートナーサステナビリティ会議』を発足しました。
―具体的にはどんな会議ですか?
能勢:4社のATM事業担当者やサステナビリティ推進担当者など計20名弱で定期的に集まり、ATM事業全体のサステナビリティ推進に向けた取組みを議論し、具体的に実行していくというものです。
初めは、環境に特化して、各社の取組みや重点課題を共有し合うことから始めました。
―会議を行う中で、苦労されていることはありますか?
能勢:まずは気候変動をメイントピックとして、ATM事業のサプライチェーン全体でCO2排出量を可視化することから始めました。
しかし、いざやろうとすると現状の枠組みで数値化することが難しかったのです。
井上:パートナー企業各社は、ATM事業だけでなく、さまざまな事業を展開しています。
各社全体でのCO2排出量は算出できても、ATM事業だけを切り出して数値化することが難しいのです。
そうなると具体的な数値目標を立てられず、何か施策を行なっても結果を可視化できません。
花木:この状況で具体的に何をしていくべきなのか、今も模索しています。
―今は何を話し合われているのですか?
能勢:環境負荷低減の取組みは各社でしっかり推進しているので、ATM事業だけでCO2排出量の可視化に囚われなくても良いのはないかと。
もう少し広いサステナビリティの文脈で、社会課題の解決に資するATM事業をこの4社でどのように広げていけるのかについて議論しています。
これからの本会議は、4社ならではの強みを発揮し、多様な社会課題に向き合い、ATMネットワークを通じた新たな価値を創造するという、非常に大きなビジョンを掲げて、さまざまな取組みを進めていきたいと考えています。
難易度の高い挑戦ですが、意義のあることができると信じて、企業の垣根を越え、考えられること、できることを愚直に取組んでいきます。
知恵を出し合い、共にサステナブルな未来を作る
今回は、2回目の開催である『ATMパートナーサステナビリティ会議』に参加し、その様子を取材。
この日は「目指す姿」を固めるためのワークショップを行いました。企業の垣根を超えて全員で考え、知恵を出し合うことで、活発な議論が生まれていました。

格式張った会議ではなく、ブレインストーミングのような形式で自由に意見を出し合っている
参加したパートナー企業の方にもお話を伺いました。
―『ATMパートナーサステナビリティ会議』に参加して得られたメリットを教えてください。
NEC 岡野氏:弊社は普段から多くの企業と関わっていますが、この会のように複数社集まって密に話し合うというのは初めてです。
他社の取組み事例や姿勢を知ったり、意見交換をしたりすることで新たな知見や視点が生まれています。

NEC 環境経営統括部兼カーボンニュートラルビジネスPMOグループ 岡野 豊氏
NRI 斉藤氏:この会議が、他の事業部と連携するきっかけにもなりました。
今後、会社としてもより一層サステナビリティに力を入れていけると思います。また、新しい取組みに関われることにワクワクしています。

NRI 金融コアシステム事業二部 斉藤 幹貴氏
ALSOK 干場氏:他社の方と協力してプロジェクトを進めるのはとても貴重な機会です。
特に弊社では「キャッシュレス化が進む中で、現金を輸送すること自体がサステナブルでないのではないか」という課題があるのですが、この問題は弊社だけでは解決できません。
一緒になって考えて、取組めるというのが非常にありがたいですね。

ALSOK 総務部サステナビリティ推進室 干場 久仁雄氏
依頼や指示ではなく、4社が対等な立場で協力し合い、共にサステナブルな未来のために邁進する様子が伝わってきました。
この時代だからこそ、サステナブルな最高のATMを
―難しいプロジェクトですが、どのような想いで、何を目指して取組まれていますか?
井上:昨今はキャッシュレス化が進んで現金の需要が減っており、「究極のサステナビリティは現金利用やATMを無くすことだ」という意見もあります。
とはいえ、現金が必要なシーンはありますので、「現金=悪」という風潮にはしたくありません。
そのため私たちは現金の最後の担い手として、できる限りサステナブルな最高のATMシステムを提供するのが使命だと考えています。
花木:ATMの利用が減るからこそ、「使うならセブン銀行のATMにしよう。それが地球や社会のためになる」という世界を作りたいですね。
能勢:また、今やATMは現金の入出金だけの機械ではありません。
今後長い目で見て、どのような機能や形態にするとよりサステナブルな未来に繋がるのかということも考えて、豊かな社会と地球の未来のために、できることを精一杯やっていきたいです。

※記事内容は公開時点での情報となります。サービス等の最新情報はセブン銀行ホームページにてご確認ください。


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